日本版FIREの先駆者や代表例として知名度の高い、穂高唯希さんが書かれた本書を再読しました。
地域の図書館の本棚に置いてあったので改めて読んでみようと手に取った次第です。その図書館において、これまで本書は大変な人気で常に予約待ちとなっていたため、予約者がなく本棚に並んでいるのを見つけたのは今回が初めてです。
一時、かなり米国株やFIREという事象に対するブームが盛り上がった印象がありましたが、2022年2月現在、いよいよ落ち着きを見せ始めたのでしょうか。
最近の不安定な株式市場や世界情勢が影響しているのかもしれません。
本書は、私が具体的な
- 投資目標(=月平均の受取配当金20万以上)を定め、
- 具体的な投資行動(=高配当ETFや高配当連続増配株の定期買付による配当金の積み増し)をとる
きっかけとなった本です。
今回は、初めて読んだ際の感想ではなく、しばらく投資を続けてきた最近の私が改めて読んだ際に印象に残った点などを書き残しておきます。
個人的に覚えておきたい点
- 日々の自問自答の重要性…自分の夢は何だろう、どんな人生を送りたいのか、なぜそこで働いているのか、その選択は人生の目標達成にどう必要だったのか
- 配当金による複利効果の実感を得やすいのは運用額3,000万円≒月額受取配当10万円頃から
- 支出の削減は同額の利潤を得るよりもはるかに簡単
- (反面教師的な意味合いで)貧乏マインド、できない理由探し、文句だけ立派で何も行動を起こさない(という状態に陥っていないか)
- あくまで押し目買いが前提だが、VIX指数が20を超えたら買いを検討に値、特に30を超えたようなら良い買い場で過去はあった(ただしリーマンショック時は80まで上昇のため一括投資は慎重に)
といったあたりでしょうか。精神面に関する記載が印象的でしたね。
最後のVIX指数の部分は毎月の投資タイミングの目安としてすぐに活用できそうです。初めて読んだ際にはあまり注目しなかったポイントでした。
改めて読んでみると私の状況も当時とは変わっている分、得られる感想も異なるものでした。
感想
改めて読んでみると、投資に関する具体的内容はタイトル通り初学者向けなのかなと感じました。投資本を複数読み、日々米国株ブログやYouTubeを見ている最近の私からするとやや物足りない印象がありました。ただし、あくまで投資の知識に関する部分についてです。
本書を特徴づけているのは、やはりFIREという生き方に対する記述、著者の人生論的な記述なのでしょう。そうした部分はやはり再読してみて良かったです。
とにかく熱量がすごい。うだつが上がらない生活をしている人々に対して発破をかけるような、そういう意気込みのようなものも感じます。
一方、最近の穂高さんのブログの内容からするに、ご本人の投資方針は本書の内容とはかなり変わってきているのかなという印象も。
本書では、FIREを達成するための一手法として高配当投資が挙げられています。しかし、FIRE後の穂高さんのブログ等での発信内容からは「高配当一辺倒ではなく、グロース株を含む好業績銘柄を中心とする投資方針」を採られているように感じます。
何が言いたいかというと「今のご本人がFIRE前に戻り、再度FIREを目指すとしたら、本書内の投資行動とは別の道を行くのだろう」ということです。そういう意味で、本書内の投資手法に対しては一歩引いた目線から落ち着いて見た方が良いのでしょう。
FIREという概念に興味を持った方が、FIREや米国株高配当投資に関する入門本として読むにはやはり良い本です。
私自身は、本書からは良くも悪くも穂高さんの「若さ」が前面に出ているように感じます。同氏の社会に対する洞察には興味深いものがあり、今も精力的に活動されているので、10年、20年後のより成熟した同氏の姿を今から楽しみにしています。
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