- 酪農の仕事に興味のある方
- 酪農家の日常に興味のある方
- これから酪農業で働く方
こうした方々の参考になればという思いから、私が一般企業から酪農業へ「転職して良かった」と感じられたことをご紹介します。
酪農の良い面、大変な面の両面を知った上で、読んでくださった方の酪農観が深まると良いなと考えています。
前回は、「仕事の意義を感じやすい」ということでした。
今回は「平日休みが多い」という点です。
酪農業では土日休みが難しい
酪農業では365日毎日牧場が稼働し続けるため、
- 土日祝日
- ゴールデンウイーク
- お盆
- 年末年始
など多くの人が休んでいる日でも、誰かしらが牧場で働く必要があります。
多くの牧場では
✓シフト制
✓酪農ヘルパーさんに仕事を代わってもらう
のどちらかによって休日を確保しています。
すると、毎月決まった曜日で休むというよりは、その月その月でランダムな休日になるということがどうしても多くなります。
土日に休みが入ることもありますが、1週間のうち5日間は平日ですから、どうしても平日に休む機会の方が多くなります。
私の牧場でも毎月休みの日はランダムです。
土日に当たることもありますが、平日に休む機会の方が多いです。
私が一般企業に勤めていた時は土日祝日休みでしたから、その「休日のあり方の違い」には初め戸惑っていました。
平日休みに慣れると土日が嫌いになる
一般的には平日休みよりも土日祝日休みの仕事の方が好まれる。
私はこのように認識していますし、私自身も以前はそう思っていました。
ですが、平日休みに慣れてくると「土日に休みが入るとガッカリする」という心境になってきます。
平日休みの良いところは
- どこに出かけても土日より人が少ない(最大のメリット)
- 役所、銀行、病院に行きやすい
- 平日のみやっているランチに行ける
- 旅行先が込みにくく、宿代も土日より割安
- 車を運転していても土日よりは妙なドライバーが少ない
です。
土日祝日休みが当たり前の頃は気づかなかったメリットですが、一度平日休みの良さに気づいてしまうと、もう土日休みの生活には戻りたくないと思ってしまいます。
これは何も私だけのことではありません。
一緒に酪農業へ入った妻も同様の感想を持っていますし、近隣の酪農家さんに話を聞いてもたいていみな同じ意見でした。
それでもなお土日祝日休みの方が良いという考えを持っていたのは、多くがお子さんのいる家庭でした。
たしかに子供と休みが一緒であればみなで出かけられます。
その他に、土日休みの友人と会う機会が多い人であれば酪農業でも土日休みを望むかもしれませんね。
雑感
今回は酪農業に転職して良かったことの5つ目として「平日休みが多い」という点をとりあげてみました。
これはなかなか土日祝日休みが当たり前となっている人からすると理解を得にくいかもしれません。
実際に体験することでこそ平日休みの良さに気づけると思うからです。
こうして書いてきてふと思いましたが、この「土日休みじゃないと嫌だ」という考えから「平日休みの方が圧倒的に良い」という考えに変わる(かもしれない)のに、実際の体験が必要だとすると、これが酪農業界の採用難のごく一部であれ原因になっているのかもしれません。
酪農業で働いてみたいと考えた人が牧場の求人情報を見ると、ほとんどの牧場で休日の項目は「シフト制」となっているはずです。
その文字列から受ける印象はやはり良くはないのだろう。そのように思います。
ですが実際には平日休みはとても良い。「酪農業で働いてみて平日休みの良さに気づいた」と感じる人が少しでも増えたら良いなと思います。
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