- 酪農の仕事に興味のある方
- 酪農家の日常に興味のある方
- これから酪農業で働く方
こうした方々の参考になればという思いから、私が一般企業から酪農業へ「転職して良かった」と感じられたことをご紹介します。
酪農の良い面、大変な面の両面を知った上で、読んでくださった方の酪農観が深まると良いなと考えています。
前回は、「満員電車での通勤から解放された」ということでした。
今回は「仕事の意義を感じやすい」という点です。
酪農業では「仕事の意義ややりがい」を感じやすい
酪農牧場で働いていると、仕事をしている意義ややりがいを感じやすいという良さがあります。
大きな理由としては「生産物(生乳)が必要とされている場面を日常的に見かける」からです。
例えば、
✓スーパーで牛乳が多くの消費者に選ばれていること
✓アイスクリームやケーキなど(生乳から作られる)生クリームを使ったデザートが多くの人に好まれていること
✓牛乳がカルシウムを摂取するための代表的な食品として認識されていること
などです。
これらは酪農業あっての光景といえます。
また、もっとミクロの視点でいえば
✓飼料設計や環境改善の努力と、乳牛の健康状態が比例する
といったこともあるでしょう。
「酪農業をすることの意義や意味」を分かりやすく認識できるということは、自分が働くうえで重要なモチベーションの源泉になります。
前職で感じていた「この仕事をやる意味はあるのか」という疑問
比較できることがある方がわかりやすいので、ここでは私の前職についてふれてみます。
前職(一般的なオフィスワーク)では、
✓関係会社間(いわば身内同士)での接待
✓会社の外面を良く見せるためだけの業務
✓社内会議用資料の細かい見た目の調整
✓場当たり的な目標の立案とそれを達成するための過重な業務
など、「目的や意義が抜け落ちてしまっているような仕事」が非常に多くありました。
仕事には人生の大きな時間を割くことになります。
その仕事に「この仕事をやることに意味なんてあるのか」と疑問を抱きながら取り組み続けることは、虚しさを増すばかりで決して良いことはありません。
全ての業務にやりがいがある仕事などさすがにないと思いますが、少しでも意義や意味を見いだせる業務の多い仕事に取り組んだ方が、人生にはプラスではないでしょうか。
そういう点では、酪農業は意義や意味を感じられることが多いと思います。
雑感
今回は酪農業に転職して良かったことの4つ目として「仕事の意義を感じやすい」という点をとりあげてみました。
仕事に対するモチベーションが下がってしまったような時に支えになってくれる重要なポイントだと思います。
もちろん、酪農業に対しては種々の意見があります。
私がパッと思いつく反対の意見としては
✓カルシウム源なら昔と違って牛乳以外にも多くの選択肢がある
✓乳牛の動物福祉の点でどうなのか
などです。
こうした考えを持つ方がいることももちろん承知はしています。
とはいえ日常目にする一般的な消費者には「牛乳を好意的に捉える」人の方が現状ではまだまだ多数派であると考えています。
それが即ち「自分がしている酪農仕事に意味や意義はあるのだ」という点を支えているように感じます。
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