【酪農】就農直後に苦労したこと・大変だったこと⑥体力

酪農

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  • 酪農業で働くことに興味がある
  • 酪農業で実際に働くことが決まっている
  • 酪農業で働き始めたばかりで不安を抱えている

そうした人の参考になるかもしれないということで、私が就農したての頃に、

  • 苦労したこと・大変だったこと
  • その対処

をいくつか取り上げています。

森岡
森岡

前回は、5つ目として「休日が少ない」ことでした

そして今回取り上げる6つ目は、「体力的に厳しかった」ことについてです。

ポイントだけ先に書いておくと、

  • 酪農では肉体労働が占める割合が高く、最初は体力的に厳しい
  • 数ヶ月経つ頃には、仕事に必要な体力や筋力が自然についてくるため、心配し過ぎる必要はない

です。

以下、具体的に書いていきます。

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説明:酪農作業のほとんどは肉体労働

牧場での仕事においては、経営の計画を立てたり、業務知識を勉強して改善案を練ったり、データを集めて分析したりといった知的労働もあります。

あるにはあるのですが、結局のところ「酪農=体を動かし作業をこなしてこそ」というところが非常に大きいです。

搾乳作業にしろ、エサをあげる作業にしろ、糞処理をするにしろ、子牛の哺乳作業にしろ、とにかく誰かしらが作業をしないことには仕事が終わりません。

毎日必要なそれらの作業ですが、やはりそれなりの時間がかかります。

私の場合は、だいたい毎日10~12時間程度仕事をするのですが、このうちのほぼ100%が肉体労働です。

本を読んだり、インターネットで酪農関係の調べものをするとしたらこれらの時間外です。

毎日毎日10時間超、体を動かし続けるというのがどのような感じか想像できるでしょうか。私は就農以前、なんだかんだそんなにきついことではないだろうとイメージしていました。

しかし、実際に働き始めた初日には面食らったような気持でしたね。仕事を始めて1~2時間ぐらいするともう疲れが出てきていました。

スポーツのように短時間に集中して体を使うわけではないですが、それでも毎日10時間超ずっと体を動かしているというのは想像以上に大変なものがありました。

対処・経過:体が順応していくが、一時的対策も可

根本的な解決としては、数カ月経って体が慣れてきたということでした。

体力や筋肉が次第についていったということももちろんありますが、1日の労働を見据えたペース配分というか体力の使い方みたいなものが身についてきたのだと思います。

ただし、それ以外でもこの肉体疲労への対処というものはいくつかあります。

  • 睡眠時間を十分に確保する(私の場合で毎日7時間以上)
  • 午前の仕事と午後の仕事の合間に短時間でも昼寝をする(10分~1時間)
  • 作業の合間に一息つけるタイミングを意識的に設ける

これらを意識するだけも幾分楽になります。

雑感:機械化は進んでいるが、まだまだ人の手が必要

酪農業も、搾乳ロボットや自動給餌機といった自動化機械の開発・普及によって機械化が進んでいる面は確実にあります。

それでもなお、やはり人が体を動かして日々こなす必要のある作業が膨大にあります。

体力に自信がある人しかできない仕事だとは思いません。実際、近隣の牧場では、いかにもスポーツマンというタイプの従業員さんばかりでなく、女性や体の細そうな男性の従業員さんもたくさん活躍しています。

初めこそ体力的な厳しさを感じるかもしれませんが、その時期をやり過ごすことができれば次第に体が慣れてきます。(時には、社長や現場の上司が誰にどのような仕事を担ってもらうか、どういう設備を導入すべきか、という判断を適切にできるかが重要な場面ももちろんあります。)

これから牧場で働くという方や、働き始めたばかりで不安が募ってきたという方は是非このことを意識してもらえるとうれしいです。

また、先ほど現状の牧場では知的労働よりも肉体労働の占める割合が圧倒的に高いということを書きました。しかし、私自身は今後の酪農業においては知的労働の比重が高まっていくことの必要性を感じています。

日々同じ作業を繰り返すことで精いっぱいだと、牧場そのものが進歩していきません。しかし、牧場を取り巻く環境というのは、経営的な条件はもちろんのこと、消費者の嗜好など諸々が時代とともに変わっていきます。

そうした環境変化への対処として、牧場で働く人の創意工夫がより重要になってくるでしょう。同時に、働く人のモチベーションや、優秀な人材の確保という面でも、そうしたことが必要になるのではないかと考えています。

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