- 酪農業に入ると出会いがなくて恋愛や結婚が難しいのではないか
- 酪農業で働いているけど、どうやって恋愛相手を見つけたら良いかわからない
- 実際に酪農業で働いている人の恋愛や結婚ってどうなっているんだろう
このような疑問をお持ちの人に向けて、一酪農家である私が、周囲の酪農家さんやそこで働く従業員さんから見聞きしている実態をご紹介します。
気になる人のために先に結論を書いておきます。
- 酪農業界でも恋愛や結婚は普通にできる
- ただし、デスクワーク中心の一般企業勤務の人ほどの出会いの数は期待できない
- 受け身の姿勢では難しい
- 酪農業における恋愛・結婚に至る事例6選
- ①学生時代からの交際相手
- ②牧場内の職場恋愛
- ③牧場に出入りする関係者との恋愛
- ④マッチングアプリの利用
- ⑤知人や友人からの紹介
- ⑥街コンへの参加
以下、このテーマについて書いた意図を説明した上、それぞれの項目について具体的に説明していきます。
本記事の作成意図:酪農と恋愛の実際について情報が全然ない
どうして「酪農と恋愛」という変わったテーマの記事を書くのだろう。そのように思われる方も少なくないでしょう。
この記事を作成しようと思った理由は、
▼前提
酪農業で働くことを考えている人や、既に働いている多くの人がこのテーマに関心があるのに、
▼実際
酪農家や牧場従業員さんの恋愛の実際について情報が全然ない
ためです。
それなら、酪農業界に身を置いている私が見聞きしていること実態を紹介するだけでも、役に立てる面もあるのではないかと。
私自身も酪農業界に入る前は冒頭のようなイメージを抱いていて、交際相手や配偶者がいない状態で就農したら、恋愛・結婚は厳しいのかなと考えていました。
出会いの数そのものが少なそうだったり、恋愛・結婚に至る様子を全然想像できなかったからです。
しかし実際に周囲の酪農関係者から話を聞いていると、想像していたよりもみなさん普通に恋愛・結婚をしているのですね。
私が見聞きしている情報に限られるので、どこまで普遍性があるかはわかりませんが、せっかくなのでご紹介していきます。
酪農業界でも恋愛や結婚は普通にできる
まず、酪農業界でも恋愛や結婚は普通にできるようです。
私の周囲の酪農家さん、酪農後継予定者さん、牧場従業員さんから話を聞く中でそうした感想を強く持つようになりました。
これだけでも、酪農業と縁のない方からすると意外かもしれませんね。
ただし、ポイントというか注意点も次のように2点ほどあります。
- 出会いの数は決して潤沢ではない
- 受け身の姿勢では恋愛や結婚は難しい
出会いの数は決して潤沢ではない
酪農業界でも恋愛や結婚が普通にできるとはいったものの、出会いの数そのものは必ずしも多くありません。
私は一般企業でサラリーマンとして過ごしていた時期があります。オフィスワーク中心の人々と比較すると、酪農業界ではどうしても出会いの絶対数は多くはないでしょう。
受け身の姿勢では恋愛や結婚は難しい
酪農業に入ってから恋愛や結婚を望む場合には、受け身の姿勢ではなく、能動的な姿勢が必要です。
出会いの数そのものが決して多くはないからこそ、「自然の流れに身を任せて”いつか”を待っていたい」という願望が強いと、意中の相手と巡り合える可能性はかなり低いでしょう。
裏を返せば、意思を持って行動するなら、これから紹介するように出会いの手段はちゃんとあるということです。
恋愛・結婚に至る事例①学生時代からの交際相手
酪農業で特に結婚に至る事例として多いのが、「学生時代からの交際相手」と結婚するというものです。
高校、農業大学校、大学の時から交際している方と、就農後も関係が続いていたり、そのまま結婚に至るというパターンです。
酪農家・牧場従業員という属性別でみると「酪農家」に比較的多い印象です。
恋愛・結婚に至る事例②牧場内の職場恋愛
牧場内での職場恋愛もなかなか多いです。
従業員さんを雇用している牧場を見ていると、理由ははっきりしませんが、どこも20代~30代の従業員さんが多いです。従業員さん同士で恋愛まで発展するケースは実は珍しくないのです。
従業員さんを3人以上雇用しているような牧場だと時々話を聞きます。
従業員さんが10人以上いるような牧場だと、職場恋愛の末、結婚に至るという事例も少なくありません。
家族経営の牧場よりは、法人経営の牧場で多いパターンといえます。
酪農家・牧場従業員という属性別でみると「牧場従業員」に比較的多い印象です。
恋愛・結婚に至る事例③牧場に出入りする関係者との恋愛
牧場に出入りする関係者の方と、牧場で働いている人が恋愛や結婚をするということも実際にあります。
牧場に出入りする関係者の方というのは、
- 獣医さん
- 飼料メーカーや動物用医薬品卸の担当者さん
- 行政関係者
などです。
このパターンは必ずしも多くはありません。ですが、ないこともない、ということです。
酪農家・牧場従業員という属性別では「どちらにも」ありうるという印象です。
恋愛・結婚に至る事例④マッチングアプリの利用
時代の変化を反映しているようですが、マッチングアプリを使った恋愛も酪農業界に浸透してきています。
若手の酪農家さんや牧場従業員さんだと表立って言うことは少ないものの、話を聞いてみると「実は使っているよ」ということがよくあります。
「Pairs」というアプリが利用されていることが多いですね。
特に年配の方からは抵抗感が強いと思われるであろうマッチングアプリですが、若手の酪農関係者には利用者が増えてきているようです。
完全な私見ですが、出会いの絶対数が少ない酪農業界において、一つの希望となり得るのがこのマッチングアプリの利用だと見ています。誤った利用の仕方さえしなければ、その恩恵は後々大きなものとなるはずです。
酪農家・牧場従業員という属性別では「どちらにも」事例があるが、年齢階層別は30代以下が中心という印象です。
恋愛・結婚に至る事例⑤知人や友人からの紹介
古今東西変わらない出会いの一形態でしょうが、知人や友人からの紹介が恋愛・結婚に結びつくという事例も、当然酪農業界にあります。
- 牧場の同僚
- 酪農協などの関係者
が、牧場で働いている人に相手を紹介して上手くいったという話はたまにあります。
このような出会いのかたちを求める場合には、自分が交際相手や結婚相手を探しているという情報を隠さずに周囲に話しておくことが必要ですね。
酪農家・牧場従業員という属性別でみると「酪農家」に比較的多い印象です。
恋愛・結婚に至る事例⑥街コンへの参加
最近あまりその言葉を聞くこと自体が少なくなった印象がありますが、「街コン」へ参加した酪農家・牧場従業員が、交際相手や結婚相手を見つけたという話も少数ながら聞いたことがあります。
自治体や農協などが主催することがたまにある街コンやお見合いパーティー。
あまり大きな期待は持たない方がいいかもしれませんが、実際に恋愛や結婚まで至った事例が実際にあるのだということは、多少なり勇気を与えてくれるかもしれません。
まとめ
今回は、「酪農と恋愛」というテーマについて、実際に酪農業界の中にいて見えている光景を記事にしてみました。
ポイントは、
出会いは必ずしも多くないけど、主体的に動くなら、恋愛・結婚に至る手段はちゃんとある
ということです。
酪農業界に興味のある人、実際に働いているけど出会いがなくて困っている人。そのような方の参考に少しでもなっていたらうれしいです。
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