タイトルのとおり、入門本として日本酒に関する網羅的な内容の詰まった本でした。
本書を読めば、日本酒の基礎知識はもちろんのこと、どんな日本酒をどこで探してどんな風に飲むと楽しめるかという実践面までこの1冊で分かるようになるでしょう。
- 日本酒に興味があるけど全然知識がない人
- 飲んでみたいけど何から始めると良いかわからないという初心者
- 知識のおさらいをしたい日頃から飲み慣れている人
に便利な本です。
ただし、後述するようにややクセがあります。好みが分かれるかもしれません。
大まかな内容
大まかな内容としては、
- 日本酒初心者におすすめの始め方(スパークリング→大吟醸酒→…)
- 酒器
- 熱燗の作り方・楽しみ方
- おつまみ
- 店舗やネットでの買い方
- 日本酒のラベルの見方
- 麹や酵母の説明
- 製造方法
- 具体的なおすすめ銘柄63選
- ・・・
と非常に網羅的です。
これから日本酒に挑戦してみたいという初心者の方に、手取り足取り具体的に説明してくれています。
そして結構細かい知識にも触れているので、日本酒に関してある程度知識がある方でも発見があるかもしれません。しかし、かえって初心者さんにはその分情報過多なような気もします。1冊でかなりの知識を押さえたいという場合には良いのかもしれません。
なお、本書は2人の登場キャラの会話形式で終始日本酒の説明がなされています。
本書にややクセがあるとしたのはこの部分です。説明文の羅列では本の印象が堅くなりすぎ、読む側が疲れてしまうかもしれないとの配慮によるものかもしれません。
会話形式なのですが、2人のイラストが決して多いわけではないので文字中心です。読むやすいと感じるか、むしろ読みにくいと感じるか好みが分かれそうです。
図やイラストもよく散りばめられていますが、登場人物の会話部分含め概ね文字がビッシリという印象です。
私の中で印象に残った部分・覚えておきたいと感じた部分
私の中で印象に残った部分というか覚えておきたいと感じた点は、
- 冷やと冷酒の違い
- 和らぎ水
- 日本酒の保存方法(温度だけではなく日光や照明の光も)
- 麹と酵母の働き
といったあたりです。
特に日本酒における冷や(=常温)と冷酒の違いは恥ずかしながら知りませんでした。今回知ることができてよかったです。
和らぎ水についても、あらためて気をつけようと思いました。日本酒を楽しむなら節度ある飲み方も大事ですね。
感想・レビュー
私は社会人になって間もなく日本酒を飲むようになりましたが、日本酒の基礎知識を体系立てて学んだことはありませんでした。最近ようやくこうした本を読むようになったので、基本的なことでも参考になることは多いですね。
ただ本書に関しては、私の場合登場キャラの会話形式というのがやや合わなかったです。変なテンションの会話より、もう少し落ち着いて説明をしてほしいというのが正直なところでした。
それでも本書一冊で日本酒に関する広範な知識が得られることは確かです。
これから日本酒に挑戦してみたいという方、日本酒に関する知識をざっと総復習したいという方には十分読む価値があると思います。
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- 銘柄や酒蔵の紹介に特化した本
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知識が増えることで日本酒を楽しむ幅が広がったり、新しく飲んでみたい銘柄もたくさん見つかるでしょう。