【酪農】年末年始の生乳廃棄危機は乗り越えられたとのこと

酪農

昨年12月頃から世間でも多少の話題になりました「年末年始に余剰生乳が廃棄される懸念」について、無事に廃棄なしで乗り切ったとのことです。

酪農家のもとに業界団体から適宜情報提供があるのですが、そちらにその旨の記載がありました。また、ネットやラジオのニュースでもここ数日報じられることがありましたね。

曰く、酪農家の部分的生産調整や各小売店の施策の効果の他、業界や政府の呼びかけに応じ多くの消費者が飲用牛乳の消費を押し上げてくれたことも一因とのことです。

一酪農家としての感想

ひとまず安心した・良かったということになります。

私が就農する以前から全国的な酪農家減少を嘆く声が多くありました。そして業界に漂う雰囲気も国の施策も、如何に酪農家戸数を確保するかや生乳生産量を回復させるかという点に注意が注がれていました。

そうした中で今回の問題が起きたわけです。私の中ではやや潮目が変わるのかなという印象です。

増産一辺倒→需給のバランスをどう保つか、社会の変化をどう汲み取り業界として対応する必要があるのか、ということを考えていくことになるのではないでしょうか。

需給の均衡というある一点を常に維持することは大変難しいでしょう。少し多いか少し少ないか、この辺りの幅で見る必要があるのかなと思います。

牛乳と同じく価格の優等生といわれてきたものとして卵があります。鶏卵です。実はこの鶏卵も需給に応じて大きく市場の相場が変わります。ほんの数%の供給過剰がそれ以上の大変な鶏卵価格の下落をもたらすということは養鶏業界ではよく知られていることです。如何に需給の一致を図ることが難しいかという点で、私がよく思い出す事象です。

乳牛たちがいてこその生乳です

マクロ的な話になるとやや私でも地に足がつかない感じがします。私が日常で抱く感覚に話を戻すと、やはり生乳廃棄がなくて良かった、という一言に尽きます。

私の牧場でも地域の酪農家さんでも、それぞれにやはり苦労をしながら毎日生乳を出荷しています。仕事での苦労というとどんな仕事でもあると感じる方もいるでしょうが、そうした相対的な話ではなく、絶対的な話です。

また、人の苦労があることはもちろんですが、生乳の出荷のためにはやはりそこで飼育され生乳を作っている乳牛たちがいます。乳牛も繊細な動物です。

牛の世話をし生乳を搾る各牧場の人々、実際に生乳を生み出す乳牛、この両輪がうまく回ることでようやくちゃんとした生乳出荷に漕ぎつけることができます。この生乳が廃棄されるということは現場としては悲痛なことです。陳腐な表現ですが、本当にいたたまれない、そういう気持ちになります。

これから先、春休みや夏休みなどの給食向け牛乳が消費されなくなる時期や次の年末年始など、同様の話題が上る可能性もあります。しかし、そこはそことして、今回はほっとするニュースでした。そして、牛乳の消費を押し上げてくれたという消費者の方々に感謝したいですね。

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