酪農業というのは多くの人からは非常に遠い存在です。
酪農家が普段どんな仕事をしているかは想像も難しいかと思います。
仕事内容は多岐に渡りますが、メインは「搾乳、分娩対応、給餌や糞処理」です。
今回はそうしたメインの仕事とは全く関係がないのですが、「こんなことも仕事としてこなすことがある」という例を紹介します。
ちょうど重機がパンクし、気が向いて写真を撮ったためです。
パンクした重機:スキッドステアローダー
牧場でしばしば起きるパンク
今回パンクしたのはスキッドステアローダーという重機です。
除雪や畜産の現場でよく使われるものです。
牛糞を畜舎から搬出する作業をしていたところ、パンクしてしまいました。
突然タイヤが弾けたわけではなく、作業中にどんどん空気が抜けてぺしゃんこになってしまったという感じです。経年劣化が原因のようでした。
こうしたことは特段珍しいことではありません。
乗り物はその都度違いますが、私の勤める牧場では年に何回かあることです。
実際の対応
では、実際に目の前で使いたかった重機がパンクしてしまった時どうするか。
自分で替えのタイヤと交換することになります。
手順は次のとおりです。
- パンクしたタイヤのネジを写真にあるような道具で緩める
- 重機本体の操作でパンクしたタイヤを宙に浮かせる
- ネジを全て外し、パンクしたタイヤを外す
- 新しいタイヤを着ける
- ネジを全て締める
- 終了
実際に取りかかったところ、20分程で終わりました。
雑感
やってみると予想してたほど難しくない作業は、酪農業では多い
今回のように重機やダンプカーのタイヤを交換するというのは年に数回あります。
案外、パンクというのが日常的に起こるからです。
初めてこのような状況になった時はかなりうろたえました。どうしたら良いかわからず、不安だったからです。ですが、次第に経験回数が増え、自信がつくようになりました。今ではちょっと面倒なことになったなと感じるぐらいで、さっさとタイヤを交換してしまいます。
やったことがない人からすると大変そうに思えるかもしれませんが、本当に大したことのないシンプルな作業です。
酪農の作業の中にはそうしたものがたくさんあります。
仕事でトラブルに遭遇していると日常の生活力が上がる
仕事中にしばしばパンクというトラブルと向き合うことが、思いの外、日常生活でも役立っています。
例えば、自家用車のタイヤを冬にスタッドレスに交換したりすることに抵抗がなくなりました。
また出先でパンクしたとしても、スペアタイヤが積んであれば、うろたえずにその場でジャッキアップして交換してしまいます。実際にそうしたことがありました。
サラリーマンとしてデスクワークをしていた頃の自分からは、今の自分は全く想像できていなかったでしょう。当時の自分がタイヤのパンクという事態に直面したら、あたふたした挙句、途方に暮れていたことでしょう。
そうしたギャップを思うと、月並みな表現ですが、人生どうなるかわからないなということを改めて感じます。数年後の自分も、今の自分が想像する自分とはかなり異なっているのでしょう。
酪農業の日常は世間の非日常かと思います。またこうした機会があれば記事にしてみたいと思います。
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