【暮らし】『バカの壁(養老孟司)』を読んだ感想・レビュー

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養老孟司さんの『バカの壁』を読了したのでその感想などです。こちらも図書館で借りました。

読んだきっかけ

YouTubeで養老さんのインタビュー動画を見たことが本書を読むきっかけとなりました。

そのインタビューの内容そのものはうろ覚えなのですが、「ややクセがあるけども社会に対する洞察の鋭い方」という印象が残り、ご本人の考えにかなり興味を持ちました。(私は毒気・クセがあり、洞察の鋭い方というのが人間的に好きです。)

そして養老さんと言えば本書が非常に有名なので、図書館で探し出してきました。一般スペースには置いておらず、閉架書庫にあったため職員の方に問い合わせてようやく借りることができました。それもそのはず、この本が発行されたのは2003年と今から20年近く前だからです。

バカの壁とはどういうことか?

大まかな内容・特に印象に残った部分

大まかな内容としては、第1~7章で様々な事例を通じて指摘したことを、最終第8章で「一元論的な考え方への警鐘」という結論にまとめ上げるといったところでしょうか。

1~7章は、バカの壁とはどういうことか?、人は自分は変わらない存在だと思い込んでいるか本当にそうか?といった様々なテーマを扱っています。具体例もたくさん出てきますが、総じて抽象的な表現でじっくり読まないと理解が追いつかないのではないかという気もします。

私の中で印象に残った部分は、y=axという人々の「考え方のモデル」です。ある情報を受け取った時に、同じ情報でも人によって受け取り方やそれに対する反応が違うというのは往々にしてあることです。それを一次方程式という非常にシンプルな式で表したもので、ある情報をxとしたときに、係数であるaの数値が人によって違うために、その情報を得た結果であるyの様子が人によって異なるというものです。本書では他にももっと重点的に述べられている論点や結論があるわけですが、なぜか私の中で印象に残ったのはこの部分でしたね。

本書はどれだけ理解されたのだろうか?

感想・レビュー

真っ先に抱いた感想が、本書の出版時に大変売れて社会的ブームとなっていた覚えがあるが、「果たしてどれだけの人がこの本の内容を理解していたのだろう」ということです。理由は以下2点です。

1.まず本書の内容は流して一読する程度では十分に頭に入ってこない程度には難しい気がする

2.本書が広く読まれたおよそ20年後の今現在、まさに本書で指摘されていた懸念が現実化している

私はどちらかというひねくれた性格なので、世の中の多くの人がそれほどに賢いとは思っていません。その基準の中で、本書が多くの人に読まれたとして、どれほどの理解があったのだろうと思わずにはいられなかったということです。決して人のことばかりは言えないわけですが。

そして、本書で危惧されていた「一元論的な考え方の広がり」、これについては現在ではむしろ強くなっているのではないでしょうか。様々なニュースに対する世論の反応、身近な人々の言動、コロナ禍での世相、どれをとってもそう感じてしまいますね。

本書が多の人に読まれたのであれば、そして十分に理解されたならば、今はもっと良い社会であったんじゃないかなと思わずにはいられません

本書は賛否両論巻き起こしたそうですが、私自身は本書の内容にかなり共感しました。

かなり前の本ですが、色褪せるどころか、時を経てより現代に通じるものがあるように思います。

コメント

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