【酪農】転職等に使えるスキル・能力は身につくか2/4

酪農

酪農業ではどういったスキルが身につくか」というテーマです。

全4回中の今回は2回目に当たります。

このような方向けの記事です
  • 酪農業で働いてみたいけど何かスキルは身につくのか
  • 酪農の仕事と自分が合わなかった時に、転職でアピールできそうなスキルは身につくのか
  • 酪農に従事しているが普段どんなスキルが身についているのか考えたことがない

こうした方々がいるのではないかと考え、このトピックを取り上げています。

私自身、金融機関での勤務経験と酪農業での勤務経験とがあります。酪農のみを経験している場合よりは観点が一つ多いため、参考にもしていただきやすいと思います。

経済産業省が公表している「社会人基礎力=社会人としての基礎スキル」が、酪農業において

  • どのような場面で
  • どんなスキルが身につくのか

考えてみます。

なお、

  • 私の体験や同業者から日頃聞く話を基に判断している
  • 牧場の規模の大小、経営方針や運営体制により一口に牧場といっても千差万別である
  • 基本スキル中心で、専門スキルにはあまり立ち入らない

これらの点にご留意ください。あくまで大枠での話になります。

おさらい:社会人基礎力とは

出典:経済産業省『「人生100年時代」に求められるスキル』

上記のように12項目が「社会人基礎力=社会人としての基礎スキル」として示されています。さらにそれぞれが、アクション・シンキング・チームワークの3グループに分けられています。

初回の記事では、「前に踏み出す力(アクション)」の3項目について言及しました。

今回は、「考え抜く力(シンキング)」の3項目について考えてみます。

おさらい:私なりの結論

酪農業においても、12項目のスキルは全て身につけることが可能です。

ポイントは、「自分はこの仕事・作業でこのスキルを鍛えているんだ」という認識を持ちながら働くことだと思います。

漫然と仕事をしていると、ルーチン作業の多い酪農業では日々が流れるように過ぎていってしまいがちです。

ですが、「この作業では特にこのスキルが必要で、意識することでより明確に鍛えることができる」と分かっていれば、日々の作業で得られるものも多くなるでしょう。

以下、それぞれのスキルについて見ていきます。

個別説明~考え抜く力~

出典:経済産業省『「人生100年時代」に求められるスキル』

④課題発見力…現状を分析し目的や課題を明らかにする力

作業例
  • 作業動線の非効率性の発見
  • 勤務体系や給与体系からくる従業員のモチベーションの低さの発見
  • 各都道府県公表の技術指標と自農場のデータを比較して弱点(乳量、繁殖性、淘汰率、…)を見つける

<コメント>

この能力は、牧場に限らず比較的どのような職場でも身につけやすい気がします。往々にして、「職場への不満=課題」だからです。不満が少しもない職場というのは余程ないでしょう。必要なのは、不満を抱くだけではなく、そこにどのような構造的問題・課題が潜んでいるのかを突き詰めることです。

<私の経験例>

  • 牧場に最低限の勤務ルールすら定められていないがために、まじめな従業員にそうでない従業員の仕事がシワ寄せされており、静かな不満が職場に漂っていたことを発見した
  • 作業の見える化が不十分なために、ある作業(バルククーラーの殺菌など)を複数の従業員が重複して行っていたことを発見した

⑤計画力…課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力

作業例
  • 作業動線改善のため、他の牧場見学などを行い改善案を練る
  • 暑熱対策について調べ、依頼できそうな業者を探したり、自社で行えそうな対策の準備をする

<コメント>

上記④の課題発見力により発見した課題に対して、どのような対策が必要かを考え、準備する能力ですね。課題の発見だけでは現状が改善されないので、この計画力により対策案を組み立て、さらにはそれを実行する能力の発揮により、ようやく課題への対処が実現することになります。酪農の現場では日々様々な課題が生じます。④の課題発見力と、この⑤計画力は比較的身につきやすい能力です。

<私の経験例>

  • 人の手作業(一輪車)で給餌して回る労力の軽減のため、重機を利用できないか考える→フォークリフトでまとまった量のエサを運べるよう、鉄製の箱を自作
  • 繁殖成績向上のために発情発見率を上げる余地があることをデータで確認→発情発見のための時間を意識的に確保

⑥創造力…新しい価値を生み出す力

作業例
  • 自社製品(牛乳、乳製品、牛肉、…)のブランディング(≒六次産業化?)
  • 酪農教育ファームの活動を新たに始める
  • それまで活用されていなかった資源の活用(牛糞を新たに地域の耕種農家へ還元するなど)

<コメント>

ルーチン作業が多い酪農の現場において、この創造力は意識的に、そして主体的に行動しないとなかなか身につきにくいかもしれません。とはいえ、あくまで私の目線ですが、酪農業ではまだまだ活用しきれていない資源(除角や毛刈りの副産物は酪農から離れた場所では一部需要がある、などなど)がたくさんあります。その気があればそうした資源を利用して新たな価値を生み出すことは十分にできるでしょう。

<私の経験例>

思い当たる事例なし

今回はここまで

初回では「前に踏み出す力(アクション)」の3項目について言及しました。

2回目となる今回は、「考え抜く力(シンキング)」の3項目に言及しました。

次回、3回目の記事で「チームで働く力(チームワーク)」の6項目について言及し、

4回目の記事で補足・まとめを書こうと思っています。

おまけ

↓酪農業に転職された方が描いたマンガです。酪農の日常が分かりやすく、リアルに描かれています。酪農ってどんな感じなんだろうというイメージはかなり具体的に持てるようになります。私は就農後に読みましたが、共感できること、酪農あるあるがたくさんで面白かったですね。

↓実際に酪農を仕事にする方向けの教科書的本です。私も酪農の基礎知識はこの本で学びました。

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